2013年1月15日火曜日

変化

今日、晩御飯を食べに行った店の話

外食をする時は、歩いて10分ほどの距離にある、
店や屋台が並ぶ所へ食べに行っている。

     ☆    ☆    ☆

去年の赴任直後の時期、
そこに、柱と屋根だけでできた、小さな小屋のような食べ物屋が一件あって、
メニューは「チプシマヤイ(卵焼きにフライドポテトが入ったもの)」だけだった。

脂っこいメニューなので、そこでご飯を食べることはほとんどなく、
「この近くでムシカキ(肉の串焼き)を食べられる場所はない?」とか
「この近くで鶏肉を食べられるところはない?」とか、
店主の兄ちゃんに道をたずねるだけだった。

11月ごろ?、店の前を通り過ぎようとすると、
「おうい、ムシカキあるよ!好きなんだろ?」
と声をかけられた。見ると、串焼きがショーケースの中に入っている。

「へぇ、メニューを追加したんだ!食べてみるよ!」
と言って食べたが、肉は小さくて、全然おいしくなかった。
が、その近くに串焼きを出すお店がなかったので、仕方なく何度かそこで食べた。

また何週間かすると、今度は
「ピザとエッグチョップがあるよ!」
と言われた。どうやらメニューを追加したようである。
この近辺ではどのお店もそれらを出すことはないので、珍しさで買ったが、
ピザはおいしくなく、しかもエッグチョップの中の卵は腐っていた・・・

でも、こうやって、いろんなことに挑戦していくこの店は好きだった。
他の店は、どの店も同じようなものを同じように売り続ける感じで、
工夫や改善がなかなか見られないから、
失敗しながらでも変わっていくこの店をひそかに応援していたのである。

  ☆    ☆    ☆

さて、年が明け、今日久々にその店の前を通りかかると、
建物がパワーアップしている・・・!

こぎれいになっていて、ドアまでついている。
しかも、中には電気が通っていて、ライトが色とりどりにチカチカと点灯している。
お客さんもたくさん入っていて、店の外にまで椅子が置かれているじゃないか。

中に入ってみると、冷蔵庫があり、扇風機が回っている。
メニューも、ムシカキ(串焼き)に加えて鶏肉が増えていた。

「雰囲気が変わったなあ」と思いながら、ムシカキを注文すると、
以前より肉の大きさはずいぶん大きくなっていて、食べてみると、
ちゃんと下味をつけた、ウマイ仕上がりになっていたのである・・・!

あぁ、この店ならお客さんが多いのもうなずけるし、
これから何回も来ちゃうだろうな、と思った。


数か月での早変わりには驚いたが、やっぱり、

試行錯誤して、工夫して、失敗して、を繰り返していくことって大切なんだなと思った。

去年と違ってエプロンまでつけるようになったお店の兄ちゃんに、
「この店すげーー変わったね」
と言うと、彼は
「そうだね」
と何事もない雰囲気で言っていたが、ちょっと感動する出来事だった。

2 件のコメント:

  1. その兄ちゃんのお店・・日本にいる私達にも、とっても勉強になる出来ごとです。
    不景気な今の時代、お客様や周りの方への、配慮や要望に少しでも、応えられるように、心をくだいていきたいものです。
    きっと、そのお店は、外国から来た貴方の為に、美味しいものを、用意してあげたい! と、考えてくださった
    ・・その想いが、結果として、地元の人にも受け入れられたように思います。
    向上心を持ちながら、一生懸命お仕事に打ち込んでいると、アイディアやいいヒントを、神様はご褒美にくれるんでしょうか。
    そちらは、盛夏ですか?身体に気をつけて、がんばってください。
    日本は、昨日 成人の日 太平洋側は15年ぶりの大雪で、
    とっても大変な ホワイト成人式 になりました。
    全国高校サッカー選手権の決勝戦が、史上初・・延期になりました。
       京都橘 vs 鵬翔(宮崎) ですよ
     京都・・・応援してね!        t-mama

    返信削除
  2. まつもとちえみ2013年1月16日 12:36

    日本なら創意工夫していくことが普通な感覚だけど、タンザニアではそれがあんまりないのでしょうね。でもそのお店が刺激になって、きっとほかのお店も創意工夫するようになっていくような気がします!学校でもそんな雰囲気づくりができたらいいな!!
    おいしい串焼きと腐ってない卵料理で頑張ってくださいね!

    返信削除