2013年10月4日金曜日

蛍の光窓の雪

奨学生(奨学金をもらえる生徒)の選考のため、初めての家庭訪問をした

今日は、来年国家試験を控える1年生の男子生徒の家


生徒の家の前で、その親戚のおばちゃんが商売をしていた
おそらく100シリング(6円くらい)のパンを売ったりしているのだろう

妹と親戚のおばちゃんと一緒に暮らしているらしい
お父さんは他界、お母さんも離れたところで働いている状況だった


家の中(電気はない、屋根はあるが天井がない)

寝室
 
このランプが家で使っている唯一の灯りだそうだ


「夜は暗くて勉強できないですね」と言うと、

「夜はこのランプを、彼が勉強するのに使ってるよ」とおばちゃんは言う

「でも、そうしたら他の人の灯りはどうするんですか?」と聞くと

「ほら、隣の家の電気があるから、この辺(家の入口付近)まで明るいんだよ、夜になったら外(入り口付近)にいて、寝る時に家の中に入ってるよ」と言っていた



もう、たとえ話ではなく本当に「蛍の光窓の雪」である
そういう状況もあるだろうとは思っていたけれど、
実際に生徒の家に行ってみて、改めて驚いた




「教科書は持ってるの?」と生徒に聞いた

「持ってません、辞書もないんです」

「だったら、学校のノートだけで勉強してるんだね。もし分からない英単語があったら困るね」

「そうですね」



来年、2年生になると国家試験や模試の費用、学費も含めて4万シリング(2500円)程度が最低でも必要になる。諸経費を加えればさらにかかる

日々の収入を考えると、この費用をねん出するのは大変だ



こうやって、自分にできる範囲でがんばって勉強している苦学生がいるのだ

こういう、将来のある子供のためにお金が使われるのはいいことだなと思う



奨学金以外でも、自分にできる範囲の中で、サポートしていきたい

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